今、20代、30代のこれから日本を背負わなければならない様な若者たちが、
仕事に就けず路上にさまよっている。
それは日本経済の失速に起因するのも理屈としてあるが、企業の労働者に対する意識の変革に
よるものもある。
戦後の高度成長時代の企業と労働者との関係は、共に相手を意識した状況の元で成り立っていた。
即ち、労働者の賃金など労働条件の改定は、労働者側がその企業や日本経済の状況を見ながら労働条件を要求し、
企業はこれらに回答するという形が主流であった。
いわば企業と労働者が互いに妥協する形で成り立っていた。
ところが派遣労働者雇用の規制緩和により労働者側の形態が正社員と派遣社員という2重構造になってしまい
企業が求める労働者への待遇の設定は、企業側が主体となる構造が出来上がってしまった。
更に企業の雇用の主体が派遣労働者から派遣会社へと移行し、派遣労働者が企業へ労働を提供する請負契約の形態が、
完全に遮断されたからである。
これでは以前のように、派遣労働者が企業に対し、労働条件を交渉できない状況になってしまった。
日本の将来を担う彼らを、このままにしておいてはいけない。
心ある政治家がいるならば、早くこの状況を克服するよう努めなければならない。
与党、野党の先生方、党利党略ばかり考えず、ある時には各党の垣根を取り去り、もっと真剣に日本の行く末を考えてもらいたい。 top